電光看板/LED看板の表示性能と文章を考えるコツ
LED電光看板の表示方向
文章を考える前にまず、LED電光看板の向きをどうするかを考えます。LED看板LED電光看板は設置する方向に「縦」と「横」があります。
この表示方向はリモコンで簡単に変更できますが、作成された看板データやイラストは方向を考えて製作しているので製作した方向と違う方向に変更すると表示がおかしくなる場合などがあるので注意が必要です。
ただ、基本は変更されたデータに基づき文字も表示方向が変わるようになっています。(機種よっては方向が固定されているものが存在します)
そのため安易に向きを変えることはしないほうがいいと思います。(しないですね、普通)
最初からどの方向で看板を設置するか、敷地の状態も含めて検討が必要です。間違っても看板買ってから「どうしようかな~」なんてことは敷地に余裕がある方以外しないでくださいね。
LED電光看板の表示文字数
LED電光看板の表示性能はこんな風に表します。★"3文字×1段"★
「文字」は一列に表示できる文字数のこと
「段」とは複数行表示できる機種の場合のみ2段になります。
(下図を参照のこと)
《←参考イメージ》
PAD-1400DやUS-YFP04、NS-RM3112など
左のイラストだと表示方向は「縦」になります。 当然ながら文字は縦方向、すなわち上から下に読むことになります。
この機種の場合、表示文字数は縦に4文字、横に一文字(列)となります。
この機種で一度に表示できる文字は4文字×1列(段)=4文字となります。
このような縦長(横長)の機種を横に使う場合は設置スペースをとるため、看板として利用する場合はほとんど縦方向に使用しているようです。(自立式スタンドはすべて縦用です。)
左のイラストだと表示方向は「縦」になります。 当然ながら文字は縦方向、すなわち上から下に読むことになります。
この機種の場合、表示文字数は縦に4文字、横に一文字(列)となります。
この機種で一度に表示できる文字は4文字×1列(段)=4文字となります。
このような縦長(横長)の機種を横に使う場合は設置スペースをとるため、看板として利用する場合はほとんど縦方向に使用しているようです。(自立式スタンドはすべて縦用です。)
《↑参考イメージ》TM-YL1050 MS-T100 US-WFP01など
この機種の場合は縦も横もあまり差はないのですが、設置スペースが小さくて済むので横方向に使用される方が多いですね。
また1段として使用することで横長の機種よりも大きいイラストなどを一度に表現することができるので、ぱっと見で目に入ることを意識したい場合は向いています(ただし文字数が少ない場合、イラストのみなど)
このイラストの表示方向は「横」です。するとこの機種の一度に表示できる文字数は3文字×②段=6文字となります。
この方向だと1段目と2段目にそれぞれ文字を表示したり一度に6文字表示したりできます。
また1段として使用することで横長の機種よりも大きいイラストなどを一度に表現することができるので、ぱっと見で目に入ることを意識したい場合は向いています(ただし文字数が少ない場合、イラストのみなど)
このイラストの表示方向は「横」です。するとこの機種の一度に表示できる文字数は3文字×②段=6文字となります。
この方向だと1段目と2段目にそれぞれ文字を表示したり一度に6文字表示したりできます。
訴えたい内容を考える
表示性能、表示方向が分かったところで次のステップです。まず、看板ですからお店などの宣伝ができなくてはいけません。では、何を流したらいいでしょうか?
LED看板データの作成を依頼された時、多いのが店名や営業時間や定休日などの案内、またお店または会社名です。もちろんとても大事な内容ですね。でも、よく考えてください。お店に他に看板ついていませんか?、入口に店名が掲示されていませんか?
宣伝したい内容を考えたときに、名刺の内容のように店(会社)の情報を羅列することがよくあります。でもよく考えてください、お客さんが看板を見る時間なんてほんの数秒から十数秒くらいのもんです。渋滞しやすい道や信号の前など物理的に止まってみてくれる可能性のある立地ならともかく、通常は通り過ぎる場所に設置している看板ですから、まず止まってじーっと見てくれるお客さんは少ないと思ったほうがよいです。
大抵のお客さんは、周りの景色の一部として看板が視界に入ってくるだけです。ただ、LED電光看板ですから普通の看板よりは目立ちます。また、動いているので目に留まりやすくなるのは事実です。
だから、ほんの数秒の間に「この企業はこういったサービスを提供している」「ここにこういったお店がある」ということを知ってもらえなければ効果はまず出ません!
だいたい一度に表示される文字はだいたい中型の看板で4文字程度。この4文字のスペースで興味をもってもらう内容を流すんです。
先ほどの店名を流す場合、たとえば「電光看板株式会社」という会社があったとします。この企業名を流そうとすると、当然一度に画面で表示しきれません。だから店名がスクロールすることになりますが、その途中を見たお客さんは何を感じるでしょう?
「電光看板」という部分であれば、まだいいですが、「看板株式」、「板株式会」なんて文字見てどんな興味がわくでしょう?このお店は自分に必要なサービスを提供しているのかわかるのでしょうか?
電話番号も然りです。電話番号が一度に表示できるスペースがあるLED看板であればOKですが、そうでない場合はたいてい一部分しか見てもらえません。
営業時間にいたっては、営業していない時間は看板の電気を切っておけばそれでいいのではないでしょうか?節電にもなります。(電光看板には点灯させる時間や曜日を決めるタイマー機能を持っている機種が大半です。またその機能はリモコンで操作可能です。)
どんなに高性能なLED看板であっても一度に表示できる文字には限界があります。(大型パチンコ店のような何千万もする超大型ディスプレイは別として)
その限られた文字の中、一瞬のチャンスをものにするための内容を考えましょう。
(ここが広告としての効果が出るか出ないかの分かれ目だと思っています)
内容は簡潔にして、出来る限り文章にしないで単語でまとめる
例で考えてみましょう「パソコン修理」でのケースです。
「パソコンの修理を受け付けています。迅速な対応が自慢です!」
うーん、別に文章として問題はないようですね。ちなみにワタクシ作文苦手なんですよ。読書感想文大嫌いでした(関係ないですけど) それでもできるんだから、特別難しくなんてありません!まずこの文章の中で「、」や「。」まず邪魔です。限りあるスペースにもったいない。
また、「~います」、「など」、「です」、「ます」、「~を」などのなくても意味が通じる語句はできるだけ抜くのがコツです。イメージは日本に来てまだ間もない外国人の方が片言の日本語を話す感じです。
では、どうするか?僕ならこうします。
「PC修理」→「対応迅速」
以上。
意味通じますよね?
結局ところ、こんな感じです。当初の文章では当然スクロール表示になります。その場合に肝心の訴えたい「パソコンの修理を迅速にする」という内容以外の部分を見ているお客さんには伝わりません。
また、はじめから終わるまで見てもらえる可能性が低いですね。
まず看板の前に立ち止まってじーっと看板の内容を見入ってくれる方もまず居ないと思ったほうがよいです。
そのために「PC修理」「対応迅速」と一度に表示されている文章を見て、内容を簡潔に述べていればスクロールのように意味の伝わらないところを見られる心配はありません。
また、4文字表示の機種であれば1度の画面チェンジで全て訴えることが可能です。
サンプルで確認してみてください。
見比べていかがでしょうか?
通常の文章での構成では、スクロールスピードを少し早めにしたにも関わらず、全ての表示に9秒近い時間がかかります。一方、4文字の語句での構成では、通常の展開スピードでも5秒かかりません。
また、単調にスクロールせずに画面推移の際にアクションを追加することもメリットのひとつです。
時間はとても重要です。かたや9秒かかる文章と同じ意を5秒で伝えることができる。一瞬であればおそらく3秒で全ての語句を伝えることが可能です。
できるだけ短時間で多くの情報を伝えられるようにこうしたテクニックを使って効率良く、文章を作ってみてください。(だからといって早すぎるのは読めないので×です)
※上記のみであればリモコンのみの操作でも作成可能な範囲です。
また、データ作成ソフトを使用すると4文字の範囲に5~6文字表示させたり、3文字を均等割り付けしたり、外字を使用したりするなどの応用機能を使用することが可能です。